手取り23万円で食費4万円は高いのか?

食費4万円は高い?

ニュースZEROで「手取り23万円で、生活がギリギリの男性」という事例が取り上げられました。

そして、その支出の内「食費4万円」というのがネットで注目され(というより叩かれて)います。

出典:https://iwiz-rts.c.yimg.jp

「手取23万円でこれは贅沢」
「もっと節約できるだろ」
「生活がギリギリなのは本人が悪い」

一見、正論のようにも見えます。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか?

ホテルの朝食は高いのか?

ホテルの朝食というのは、ある程度充実した場所で3000円前後です。これが高級ホテルとなると4000円前後。場所によっては5000円を超えます(※余談ですが2010年代の前半は現在より10%くらい安かったです)

この話をすると、多くの方は「(ホテルの朝食は)高い」「喫茶店で十分」。あるいは、

「何故そんな無駄遣いをするのか?」

このように言われます。しかし、実はそのように言っている方の多くが「もっとお金を使っている」のです。

ホテルの朝食に行くのではなく「居酒屋に行かない」

居酒屋に行った場合、どのくらいかかるでしょうか?場所や注文した品にもよるでしょうが、概ね3000円前後ではないでしょうか?

安くても2000円くらい。高ければ4000円を超える事もあります。値段高くなる原因の一つとしては「お酒をたくさん注文する」というのが一つ原因でしょう。



ホテルの朝食を訪れるようになって以来、居酒屋に行く機会は激減しました。理由としては、翌朝早く起きないといけないため、夜遅くまで飲めないということ。

そして、居酒屋は「安い」という思い込みのためか、ついふらっと足を運んでしまう。一方、高級ホテルはといいますと、同じくらいの値段にもかかわらず、

「こんな場所には滅多に行けない」

そのため、せいぜい月1回。多くても2回程度になります。

例えば3000円の居酒屋に月5回いった場合、支出は15,000円です。一方、4000円のホテルの朝食に月2回行った場合8000円…

約半額

です。

安い居酒屋よりも高いホテルに行った方が安くなる

というわけです。



ちなみに、ホテルの朝食を訪れるようになって以来、居酒屋を訪れる機会が減ったためトータルの支出額はかなり減りました。

加えてお酒を飲む機会も減ったため、「健康にかかるコスト」もかなり減ったのではないかと考えております。

食費4万円の内訳が必要では?


一口に食費4万円、といっても様々です。

単純に一か月で割った場合、約1333円。ファミレスでセットメニューを頼めばこのくらいの値段になることも珍しくありません。昼は外食で済ます方であれば、決して特別高いというわけでもないでしょう。

このような場合「弁当を持っていけばいい」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし社員食堂がない会社で昼は会社の方と外で一緒に食事をしている場合、どうでしょうか?

そこでお弁当に切り替えてしまった場合、職場で孤立するリスクがあります。そのような場合、外食費が割高になるのは「経費」といえなくもありません。

「節約しろ」「何とか工夫できるだろ」と、口で言うのは簡単ですが、実際にそれをやるのは思ったよりも難しかったりします。その内容がきちんと説明されていない以上、安易は批判は避けた方がよいのではないでしょうか?

一つの事例が全てではない


もしかしたら、このアンケートの人は極端に料理が苦手な人なのかもしれません。

あるいは「片付けられない人」の場合、部屋が極端に散らかっており、コンビニの袋が散乱しているというケースがよくあります。

加えて、残業時間が300時間となっておりますが、もしそうであれば会社の帰りにスーパーに寄り、食材を買うことはもちろんのこと、安売りとなった惣菜を買うことも難しいのではないでしょうか?

単に金額だけを見て「贅沢」「身の程知らず」と批判するのは果たして正しいのか、ということです。

ただし、工夫の余地も…

とはいえ、「思い付きで批判をするな」と一方的に批判者を批判するつもりもありません。

例えば会社の帰りが遅くなるため、通常のお店が空いていないのでコンビニを利用する機会が多い、というのは理解できます。

しかし、それによって支出額が多くなっていた場合はどうでしょうか?例えば休日にスーパーに行き、必要なものをまとめて買っておくことは決して不可能ではありません。


お弁当ならば確かに、当日しか買えないでしょう。しかしお酒はどうでしょうか?毎日、会社の帰りにコンビニで買っているとしたら…

これだけでも非常に多くの出費です。もしお酒をたくさん飲む方の場合、休日に酒屋で大量に買っておけば、それだけで数千円単位の節約となることもあります。

これはあくまでも一例ですが、他にも出費を減らす方法は思ったよりも多いのではないでしょうか?

今回のケースは、つい批判に注目が集まりがちです。しかし、それだけで終わるのではなく、日頃の無駄を見直す機会として考えてみればよいのかもしれません。